保険診療Insurance medical treatmentにきび・にきび跡

にきび・にきび跡

保険診療

にきびの治療について

形成外科 形成外科

にきびは皮脂の過剰な分泌、ホルモンバランスの変化などが関与して発症します。毛穴が詰まり、少し盛り上がって先端が白や黒の状態になり、やがて赤みが現れて腫れが強くなり、先端に黄色い膿が見える状態になります。悪化したり繰り返すと、きれいに治すことが難しくなってしまいます。
現在ではにきびができるメカニズムや状態に応じた適切な治療法などが解明してきており、効果的な治療が可能になっています。また、基本的に健康保険適用の治療が可能であり、必要やご希望に応じて自費診療の治療も含めた幅広いメニューから選択が可能です。
にきびに関するお悩みがありましたら、早めにご相談ください。

にきびの種類

白にきび・黒にきび

赤みはありませんが毛穴が詰まっている状態で、先端が白い白にきび、黒い黒にきびに分けられます。
にきびの初期段階であり、白にきびでは、皮膚が閉じており、発疹の先端が白く見えます。進行して毛穴が開き、詰まっている皮脂の先端が酸素に触れて黒ずんだ状態が黒にきびです。炎症を起こしていない状態であり、毛穴に詰まった老廃物をきれいに取り除いて正しいスキンケアをすることで治せます。

赤にきび

炎症を起こして赤みを帯びてきている状態です。
詰まった皮脂に細菌などが感染して増殖し、炎症を起こしている炎症性挫創です。にきびの先端部は赤くなっており、跡を残さずに治すためにはできるだけ早く炎症を抑える治療を受けることが重要になります。

炎症が改善してきたにきび

赤にきびが少し改善しても赤みが残っている場合には、炎症が完全には治っておらず悪化してしまう可能性もある状態です。改善してからもしっかり治るまで治療を続けましょう。

赤みが改善し、色素沈着が残っている状態

にきびによる強い炎症が起こると、治ってからも長期間、シミのような茶色い色素沈着が残ることがあります。数か月かけて薄くなっていきますが、こうした部分は紫外線の影響を大きく受けるためしっかり対策を行うことが必要です。

保険診療での治療

にきび治療では10代や20代前半の患者様の占める割合が高いことから、当院では健康保険適用の治療を最初にお勧めしています。表皮の新陳代謝促進薬や細菌の増殖を抑制する薬などの塗布薬、抗菌薬、炎症を強力かつ短期間に解消するためのステロイド、ビタミン剤など、炎症の有無といった症状や状態にきめ細かく合わせた処方が可能です。また、女性で生理前ににきびの悪化を起こしやすいケースでは漢方の併用によって効果が期待できます。
にきびをきれいに、より早く治すためには、悪化させないことがポイントになります。にきびに対して高い治療効果を得られる薬も登場していますので、気になる症状がありましたら気軽にご相談ください。また、当院では治療だけでなく、にきびの改善や予防に役立つスキンケア法や食事など日常生活の見直しに関する指導もしっかり行っています。

塗布薬

皮脂分泌抑制薬、新陳代謝促進薬、抗菌薬、抗炎症薬などから状態や程度に細かく合わせた最適な処方を行っています。洗顔後の清潔な肌に塗布する必要があり、患部のみに塗布するもの、顔全体になじませるものなど多くの種類があります。

内服薬

健康保険適用の治療でも、早い段階で皮脂分泌抑制薬やホルモンバランスを整える薬などを処方して重症化させない治療を行います。炎症を起こしている場合には、抗菌薬や抗炎症薬、ビタミン剤などを処方し、体質などによっては漢方薬を併用します。炎症が重症化すると薬の選択肢が少なくなってしまいますので、早めの受診が重要です。

美容皮膚科ならではの専門性の高い治療

より早く高い効果を得たいなど、健康保険適用の治療よりさらに高度な治療をご希望の場合には、美容皮膚科だからこそ可能な専門性の高い自費診療も提供しています。状態や肌質などに合わせたピーリングやレーザー治療といった各種の施術、健康保険適用外の高い効果を見込める外用薬処方といった多くのメニューを用意し、様々なリクエストにお応えできるようにしています。美容医療では、ご本人からの同意を頂いた上で行っており、未成年の場合には保護者の方の同意が必要となります。スキンケア・食事や日常生活の見直しなどの指導もきめ細かく行っていますので、些細なことでもご相談ください。

ケミカルピーリング

皮膚表面の角質層を化学的な力で溶かして除去し、新陳代謝を活性化させてにきび跡の改善につなげます。にきび跡だけでなく、毛穴の開き、肌荒れ、くすみ、ハリなどの改善といった幅広い美肌効果も期待できます。にきび治療として行う場合は、主にトラネキサム酸やサリチル酸マクロゴールを使用しますが、患者様の肌質や皮膚の状態などにきめ細かく合わせて配合を調整しており、敏感肌の場合にも可能です。深い部分までのケミカルピーリングを複数回受けることでクレーター状のへこみを徐々に改善し、メラニン色素の排出促進によって色素沈着も薄くなっていきます。なお、当院では、ビタミンA誘導体のレチノールに、トラネキサム酸、ビタミンC。ナイアシンアミドを加えたトラネックスレチピールによるピーリングも可能です。

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ノンコメドジェニック製品について

初期段階のにきびは、毛穴の詰まり「コメド」です。ノンコメドジェニック製品は、コメドができにくいスキンケア化粧品やメイク化粧品であり、にきびを悪化させないための一定の基準をクリアしています。毛穴を詰まらせにくい成分や、にきびの炎症を起こす病原体の栄養になりにくい成分などが配合されており、にきびができやすい方にもお勧めできます。スキンケア化粧品やメイク化粧品を選ぶ際の参考にしてください。

にきび跡

にきびによる炎症が悪化して真皮まで及び、治ってからもクレーター状の瘢痕が残ってしまっている状態です。一般的な治療では改善が難しいケースが多く、自費診療の美容医療による治療を検討するケースが多くなります。

にきび跡の種類

赤み・色素沈着

炎症が起こると周囲の組織が破壊され、その修復のために毛細血管が発達し、メラニン産生の過剰が起こって、赤みが残ったり、茶色い色素沈着を起こしたりといった色調の変化を残すことがあります。赤みや色素沈着は、軽ければ数か月から半年程度で改善に向かうこともあり、結果的に特別な治療が必要ないケースも存在します。
ただし、こうした赤みや色素沈着は数か月立っても全く改善しないこともあります。また、一刻も早く赤みや色素沈着を解消したいとお考えの場合もあると思います。そうした際には、高い効果が期待できる健康保険適用外の自費治療の検討をお勧めしています。

へこみ、デコボコ

皮膚の深部に炎症が及び、真皮にまでダメージが達した場合、通常の再生能力では修復できず、クレーター状のへこみや皮膚のデコボコが残ってしまう場合があります。こうしたへこみやデコボコ、毛穴の開きは治療が困難であり、ある程度の改善は期待できますが、完全に元へと戻すことはできません。

にきび跡の治療

フォトフェイシャル

当院では、ルミナス社の医療用フォトフェイシャルM22を導入しています。IPLという光により、シミやくすみ、しわやたるみ、毛穴の開きなどの様々な皮膚トラブルを改善し、美肌へと導きます。患者様のスキンタイプ、お悩みなどに合わせた出力の細かい調整が可能であり、適切なフィルターの使用によってスピーディでダウンタイムの少ない施術を可能としています。皮膚の各層に存在するターゲットのみに必要なエネルギーを届けますので、不要なダメージを与えることもありません。
レーザー治療では十分な効果を期待できない薄いシミや肝斑、繰り返すにきびやにきび跡にも効果が期待できます。また、真皮の線維芽細胞の働きを活性化することで、しわやたるみにも有効です。
フォトフェイシャルM22の定期的な施術を受けることで、肌の透明感やハリ、自然なツヤなどの肌質改善にもつながります。

治療時間 約20分
ダウンタイム 当日からメイク、洗顔、入浴が可能ですが、赤みや腫れがある場合はお控えください
副作用 施術中はピリつくような軽い痛みがあります 治療後は一時的にシミなどが濃くなりますが、お時間が経てば解消します
その他 治療前後は日焼けを避け、必ず日焼け止めクリームをお使いください

ダーマペン4

ダーマペン4は皮膚を活性化させてにきび跡・毛穴の開き・小じわ、妊娠線の肉割れ、傷痕の改善効果が期待できる皮膚再生治療器具です。ペンの形をしており、髪の毛よりも細い針によって皮膚に微細な穴を開け、真皮層のコラーゲン生成を活性化させて皮膚の再生を促します。皮膚の奥にあって必要とされる部分に直接、ヒアルロン酸や細胞成長因子などの有効成分を投与することも可能であり、短時間の施術で高い効果を見込めます。
なお、細胞成長因子は、「増殖因子」「細胞増殖因子」とも表記されることがあります。特定の細胞の増殖や分化、創傷治癒、コラーゲンやエラスチンの生成などを促進する内因性のタンパク質の総称が細胞成長因子です。

4種類の導入液

成長因子

「BENEV」は、各種成長因子、ヒアルロン酸、ビタミン類が豊富に含まれた薬剤です。このため、細胞レベルでの老化や紫外線によるダメージの修復に効果的です。また、新陳代謝を促進し、細胞の活性化や皮膚組織の修復を助けます。これにより、小ジワやシミ、くすみの改善、毛穴の引き締めや肌の弾力アップなど、肌全体の再生に働きかけ、肌質の若返りが期待できます。

PRP(ヴァンパイアフェイシャル):重度のニキビ痕のPtにお勧め

ヴァンパイアフェイシャルは、ダーマペン4と高濃度PRPを組み合わせた、お肌の自然治癒力を活かした施術です。この施術は、ご自身の血液から抽出した成長因子(PRP)を使用するため、アレルギーの心配がありません。ダーマペンを使用してPRPを真皮まで直接届けます。これにより、真皮の「自己治癒力」とPRPの「美肌成分産生作用」が相乗効果を発揮し、老化肌やニキビ肌を劇的に修復します。

マッサージピール(ヴェルベットスキン):はり、艶感が欲しい方

マッサージピールは、真皮の深層に働きかけ、コラーゲンの生成を促進するピーリングです。PRX-T33という薬剤を使用し、主成分はトリクロロ酢酸、過酸化水素、コウジ酸を主成分としています。トリクロロ酢酸は、ダーマペンと同様に真皮を刺激し、コラーゲンの生成を促します。過酸化水素はトリクロロ酢酸の炎症を抑え、コウジ酸はシミやくすみの改善が期待できます。

ウーバーピール:色素沈着に効果的な液剤、背中に人気

ウーバーピールは、美肌を促進する11種類の有効成分を配合した次世代のオールインワン型ピーリング剤です。ダーマペン4の施術後にウーバーピールを塗布すると、有効成分が皮膚の深部まで浸透します。これにより、色素沈着の改善、美白効果、ニキビ肌やトラブル肌のケア、肌全体の創傷治癒や皮膚修復など、複合的な効果が期待できます。

治療時間 全体で約60分
ダウンタイム 当日から翌日にかけて赤みや皮下出血がでることがありますので、施術後当日のお化粧は控えてください。翌日から可能です。
副作用 局所麻酔を行いますので浅めの治療では痛みはほとんどありませんが、ニキビ痕など深めに治療する場合は、多少の痛みがあります。
治療後1~2日は赤み、痛み、むくみが生じることがあります。
その他 2~3日後にカサブタができることもあります。無理に剥がしたりこすったりせず、自然に剥がれ落ちるのを待ってください。

サブジション

サブシジョンとは、皮膚表面から皮膚深部に向かってへこんだ状態のニキビ痕を改善する治療です。
クレーター状ニキビ痕の皮膚下には固い繊維が存在し、皮膚組織が癒着することで陥没を起こしています。そこで、サブシジョンでは専用の医療用針で繊維を切断・剥離することによって凹凸のないなめらかな肌へと改善します。